【戦国時代を学ぶ最高の教科書】信長の忍びシリーズ
ベテラン4コマ漫画家、重野なおき先生の人気作「信長の忍び」シリーズ。歴史の教員免許も持っている先生の超大作です!
茂野先生は小5からのファンで、可愛い絵と、キレッキレのギャグで笑いのツボを的確に抑える作風が大好きです。
私は歴史に疎くて、戦国武将って名前だけは聞いたことあるけど何をした人かさっぱり、という感じだったんですが、この漫画のお陰でかなーり局地的に詳しくなりました。
4コマでギャグを交えつつ、戦国時代のドラマ性をガッツリ捉えて魅せる作品。まさに笑えて面白く歴史を学べる理想的な教科書です!
内容紹介
織田信長に仕えているくノ一という設定の主人公・千鳥。彼女の目を通した信長の人間性や、人生を描いていきます。千鳥ちゃんが天然で主人である信長を慕ってて、可愛いのなんの。ちょっと強すぎる気もしますが、そこは主人公補正で笑
おすすめポイント①史実に基づいたコミカルなキャラ付け
1人1人のキャラ付けが面白くおかしく、視覚的にも描き分けされているので、登場人物が多くても苦労なく覚えられます。
(引用画像:重野なおき『真田魂1』白泉社,2016年,108頁)
例えば、信長は甘いもの好きの史実から、超甘党でお菓子に目がないキャラに。
残虐でキレ者なイメージでしたが、結構身内には優しいんですね。
(引用画像:重野なおき『信長の忍び2』白泉社,2010年,77頁)
明智光秀はデコが広く、真面目なのでツッコミ役の超苦労人。光秀って裏切り者のイメージしかなかったので、こんなに気が小さくて不憫なポジションだと知りませんでした笑
(引用画像:重野なおき『信長の忍び4』白泉社,2011年,5頁)
徳川家康はタヌキ顔で、おおらかな雰囲気。幼少期から人質生活が長く、我慢の日々だったので相当忍耐強い人らしい。
人物像の解釈はそれぞれあると思いますが、大まかな人間性を捉えるにはかなり有効だと思います。
おすすめポイント②がっつりオチをつけるので爆笑出来る
これは笑いの好みにもよりますが。茂野先生のギャグはかなり万人受けすると思ってます。後の歴史を知っているからこそのメタ的なギャグだったり、歴史好きの間で定番の笑いネタを持ってくる。
(引用画像:重野なおき『信長の忍び6』白泉社,2012年,55頁)
おすすめポイント③歴史の闇も逃げずに描く
こんなほんわかした4コマ漫画ですが、惨たらしい殺戮の歴史もしっかり描きます。
(引用画像:重野なおき『信長の忍び7』白泉社,2013年,65頁)
見ていて辛いシーンもちらほらありますが、それも戦国時代のドラマを描くには必要不可欠。現代よりもずっと死が身近にあり、戦うことでしか解決しない問題が多々ある時代。争いの無い世にするためには、争わなくてはいけなかった。それぞれの正義がある以上、対立は避けられないのでしょうね。
おすすめポイント④武将夫妻が可愛い
これは超個人的趣味ですが、武将と妻の関係がそれぞれ超可愛い。
政略結婚であったけど、仲の良い夫婦だったお市と浅井長政の絆。
個人的には、側室を持たなかった史実から、妻にぞっこんな黒田官兵衛&賢くクール…と思いきや、愛嬌のある光のカップルがイチオシです。
(引用画像:重野なおき『黒田官兵衛伝1』白泉社,2014年,49頁)
大河ドラマのお供に
2020年、明智光秀が主役の大河ドラマ「麒麟がくる」に合わせ、光秀の青年期にスポットを当てたスピンオフ作品が出ています。
同時代の話として、青年期の信長が主役のスピンオフも。これらで予習して大河を見ると「あーこの話ね!」とわかって、何も知らずに見るより倍面白くなります。
5分アニメとしてアニメ化もされています。テンポが良いので最後まで一気見しちゃうこと間違いなし!