【就活からの失敗談】仕事は「やりたいこと」がスタートじゃなくたって良いじゃない③
そんなわけで、私はずっと「やりたいことで成功する」という自己実現欲求にしがみついていました。その肝心の「やりたいこと」がわからないにも関わらず。
振り返ってみて思うと、「やりたいこと」って無理して見つけるものじゃないと思うんです。子供のころ、何が欲しいかどんな遊びをしたいかなんて、いちいち考えたりしませんでしたよね。心の赴くまま、自然に好きなものに向かっていましたよね。
興味がないものを無理して好きになろうとしても、結局心の底から良いと思えないから苦しくなります。好きになる努力をしようとしてる時点できっと違うんです。
待つのも一つの手
「やりたいこと」が見つかるまで、ゆったり構えていても良いんじゃないでしょうか。
焦らずに、自分の心が今何を求めているかに日々焦点を当てる。
今は休みたいと感じてるなら頑張るのを一旦止めて、何か新しいことを始めたいと思ったら仕事に活かせるかどうかは関係なく興味のままに手を出してみる。嫌になったらいつでも止めていいし、別のものを選んでもいい。
制限を設けずあちこちの世界を覗いていたら、いつか本心から叶えたいと思える夢に出会えるかもしれません。
人は自分の知っているものの中からしか選択することができません。選択肢を増やすには、「好き」の世界を広げることです。
もっともっと単純に、好きか、楽しいか、ワクワクするか。そういった心のコンパスに従っていくべきだと思うんです。
自分が心地よいと感じる世界に身を預けていれば、例え仕事としてやりたいと思えるようなことが見つからなくても、大きな成功を残せなくても、きっと不幸だったとは感じないと思うのです。
「若い時間は限られている」「今のうちにやりたいことはやりなさい」と年長者にアドバイスされると焦ってしまうのですが、自分の人生は自分のペースで生きるべきだと考えるようになりました。幸い、今は昔と違い様々な形で夢を叶える方法があります。収益を求めなければやりようはいくらでもあるので、自分の心と向き合うことにじっくり時間を使っても良いと思います。
「自己実現欲求」を「他社貢献欲求」に変える
さて、目標がなく、頑張る方向性が見つからないときはどうやって充実感を得ればいいでしょうか。
自己実現欲求にしがみついていた私は、「他者貢献」に目を向けようと考えました。
かの有名なアドラー心理学では「人は他人を幸せにすることで幸福になれる」と言われています。確かに職場でのことを振り返ってみると、「頑張ってるね」と褒められるより「助かったよ」とお礼を言われたほうがずっと嬉しかったんですよね。
まずは同じチームの人の役に立つこと、助けになることを第一にやっていこうと思います。
(HSPがやりがちな「役に立てない自分を責める」ことをしないように注意ですね)
仕事の選び方は一つじゃないし、充実感を得る方法だって、やりたいことを実現する方法だっていくらでもある。
遠くでキラキラ輝く人たちを追いかけてばかりだと、自分の本心がどこにあるのかわからなくなってしまいます。他人の後を追うより先に、立ち止まって自分の心に耳を傾ける。
日進月歩、自分のペースで進められたら良い。今はそう思っています。