スローライフを生きる~入社2年目でうつ病になったHSPの話~

内向的でHSPの気質を持った20代OLのブログ。今は人生の立て直し中。

【自分の内側を見る意識】反応しない練習

 

 うつ病を発症すると、みんな1度は仏門に入りたくなりません?

 

 多分これ、うつ病関連の本やメンタル改善の本を読もうとすると、座禅やマインドフルネスの書籍がたくさん出てくるからだと思います。

 こういう本は抽象的な内容が多く、わかるようなわからないような…でも読んだところで「…で、何したら良いの…?」って感想を抱くことが多かったんですが、いくつか別の自己啓発本を読んでから見ると「あー、要はあの本と同じこと言ってるのね」と理解できるようになってきました。

 

 こちらの本は、ガッツリ仏教の説明でもなく、それなりに現実に即した生き方を書いてくれていました。そこで、私なりの解釈と具体的な方法をまとめてみます。 

 

 

■要点

・心とは、永遠に求め続ける貪欲なものである。欲に際限がないので、満たされることがない。そういうものだと理解し、受け入れること。

  仏教って「全ての欲をなくせ」って感じかと思ってたんですけど、この本では欲があることを自覚し、100%満たされないことを受け入れよう、と言っている印象を受けました。これが、「なにかが足りない」「このままではいけない」という漠然とした欠落感や焦りの正体。

 言われてみれば、私の仕事の焦りはこれだったかもしれません。上ばかり見て、もっと早く仕事ができるようになりたい、完璧になりたい…と、そこには確かに終わりがないですね。

 

・苦しみの原因は欲への執着。特に、現代人の苦しみの大体は「承認欲求」

 受験、就職、年収…など過剰に競争させられる現代社会では、常に勝ち負けがついて回ります。これも大もとは「自分は劣っている」「自分には価値がない」などの劣等感や不安から、競争に勝利して承認されたいと思いが強くなり、結果、勝ち負けにこだわる、という仕組みだとか。

 これも言われてみれば確かに。承認欲求って「褒められたい」だけでなく、「自分で自分に価値があると思えないから誰かに認められたい」というマイナスからのスタートも含まれるんですね。それなら大いに心当たりがある。

 

・人間は妄想する生き物。過去の嫌な記憶や劣等感も「いま、ここ」の視点から見ると妄想と同じ。

 マインドフルネスでおなじみ、「いま、ここ」の視点です。例えば今私が、昔の恥ずかしい記憶を思い出してウァァァァと悶ていても、仏教の定義で言えば妄想に囚われているだけとなるわけですね。「いま、ここ」で見れば、ここにはアイスコーヒー飲みながらパソコンに向かってる私1人しかいないですし。

 そういうものに囚われてばかりいても仕方ない、意識を今に集中させなさい、というのが根本的な考え方です。

 

 

■具体的に

 いちばん大事な「で、実際何すれば良いの?」というまとめ。これがわからないといくらそれっぽい本を読んだところで収穫無しなんですよね。

 

1,「いま、ここ」に集中し、自分の心を観察する。それを言葉で表してみる。

 マインドフルネスの奥義、自分の心を観察です。腹が立った時、なんかモヤモヤしてるとき、「ああ、自分は今怒っているのだなぁ」「ああ、なにかに焦りを感じているのだなぁ」と自分を見る。

 感情に意識のすべてを持っていかれないよう一歩引く癖を付けて、その感情の名前を言葉で表し、認識する。まずは自分を知るところから、ということですね。

 

2,どんな欲や考え方でも、決して自己否定しない。素直に受け入れる。

 自分のことをちゃんと見ないと結局「なんか違う…」「上手く行ってるはずなのに虚しい…」となってしまうのはみなさんも知るところでしょう。何度も書いてますが、自分の黒い部分や性格の悪いところ、子供っぽすぎる欲求を一度全部洗いざらい見た方が絶対楽になれます。それらも全部含めて自分なので、認めちゃったほうが生きやすいこと間違いなしです。

 

 3,欲求に従うことで「楽しい、幸せ」と感じられるならそのまま、逆に欲求が膨らみすぎて不満や焦りのほうが大きくなるなるなら、一旦手放す

 人間の心は満たされることがないですが、それに従って幸せを感じられるなら進んで良いんだよ、という教えです。美味しいものを食べたり、心行くまでお布団で眠ったり、自然の中でリフレッシュしたり。そういうご褒美は生きる上で大切な息抜きですもんね。

 逆に、「こんなに頑張ってるのに全然認められない!」と不満を感じたり、お酒やタバコ等の嗜好品で一時の快楽を得ても、それが無いときのイライラの方が大きいならやめなさい、ということですね。幸せを感じるために欲求を満たそうとしてるのに、それで苦しいばっかりになっちゃったら意味がないですもんね。

 

4,「自分が納得できるかどうか」の基準で人生を選ぶ。他人の価値観ではなく、自分にとって最適な価値観を育てていく。

 世間で言われている幸せが自分の幸せとは限らない。これも全くもってその通り。よーく学びました。自分にとっての「丁度良い」を見つけ、こんなはずじゃなかった!と後悔しない道を選んでいきたいです。

 

まとめ

とにかく自分の内側に意識を集中させろ!

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 自分の心を「いま、ここ」の視点で観察し、素直に欲求に耳を傾け、幸せを感じられる方に進め!この本の主題はこれに尽きると思います。

 

 

 自分を知ると言っても、いきなり「私の本心とは…」と考え出すと止まっちゃいますもんね。日々自分の心を観察する「いま、ここ」の習慣は、自分の気持ちを言語化する訓練なのでしょう。